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2006年10月12日 (木)

料理は理を料るもの

 BSデジタル放送が見れるようになり、楽しみにしていた「Iron Chef America」を見ることができた。
 しかし、日本のスタッフも製作に協力しているという番組であるにもかかわらず、何故か日本の「料理の鉄人」の時ほど、料理が美味しそうに思えなかった。

 原因を色々考えてみたが、料理を作る過程に問題があるのではないかという結論にたどり着いた。
 言い方は悪いが、鉄人も挑戦者もやっていることは料理ではなく、作業だったように見えた。美味しいものを作るよりも、制限時間内に料理を作るという方に比重を傾けていたのではないだろうか。

 話は変わるが、「イシバシ・レシピ」という料理番組、レシピをまとめた本を出せばそこそこ売れると思うのだが、出しているのはDVDだけである。
 何故かと考えたが、ふと思い浮かんだ。料理は食べるだけでなくその過程も大事なのだと言いたいのではないだろうか?
 「イシバシ・レシピ」に登場した料理人の料理は別腹を除き、過程では再現できないものが基本である。「イシバシ・レシピ」がDVDにしてまで見せたいのは、完成した料理やレシピではなく、料理をしている所なのではないだろうか。
 また、「テレビから匂いが出ればいい」という言葉ではないが、少なくともDVDは「音」を再現している。話は飛躍するが、料理は味覚ではなく五感をフルに使って味わうものだという信念があり、せめて聴覚で料理を味わってもらおうという思いがDVDという形にしているのではないだろうか。

 タイトルの「料理は理を料るもの」というのはかの北大路魯山人の言葉であるが、この話のタイトルにこの言葉が漠然と浮かんだ。
 「料理を見ればその国が分かる」と言ったのが誰であったか思い出せないが、料理番組を見比べただけで、文化や習慣の違いは表出してしまうものである。
 とりあえず、料理を芸術の域まで高めた先人たちの努力を思いながら、こえからもテレビに出て来る美味しそうな料理を視覚と聴覚で味わうとしよう。

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