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2008年3月 6日 (木)

自身の武力が大幅に上がり、さらに知力と移動速度が上昇する。

 やっぱり終わった「テニスの王子様」。
 まぁ、しかしなんだろう? 数ヶ月前からこのマンガ全体に漂っていたもうすぐ終わりですオーラは。

 最初に断っておくが、「テニスの王子様」は最初から通しで読んでるわけではない。本来なら、こんな話をするのは作品に対して失礼かもしれないが、このマンガで最終的に作者が訴えたかったメッセージを(電波で)受け取ったような気がするので、取り上げてみる。

 そもそも、終わりそうだオーラが漂い始めた理由はどこにあったか。
 それは、全国大会決勝戦、特に第3試合以降の駆け足が凄かった。普通のペースなら幸村に時間稼ぎで挑んだ遠山の話で1~2週、記憶喪失のリョーマの記憶を取り戻すためにかつてのライバルたちが協力する話で4週ぐらいかけても良かったはずだ。特に、最終回間近で、跡部辺りは最後の見せ場になったかもしれなかったのに。
 そういうのをすっ飛ばして、リョーマの試合に持ち込もうという展開の速さが尋常ではなかった。さらに、肝心のリョーマVS幸村も天衣無縫の極みという名の超サイヤ人化をした途端、手も足も出ずに敗北という最終戦とは思えない一方的な展開。てっきり、病気の再発でできた一瞬の隙を突かれて負けると思ってただけにあっけないにもほどがある。しかも、そのままエピローグに突入して終了。
 とても、9年に渡る連載の最終回とは思えない最終回だったと思う。

 ところで、作者の言いたかったメッセージの話であるが、それは「天衣無縫の極み」の中に存在する。
 早い話が、「楽しければいいじゃん」と、開き直ったヤツが何よりも強いという理論なのである。多分、生きようとする意思や志々雄様よりも強いのではないかと思う。
 ウチの弟は「この作者は絶対にテニスをやったことがない」と断言していた。「サーブを受ける時の立ち位置がネットの手前なのは絶対にありえない」などが理由だそうだ。

 ここから完全な電波であるが、作者は最初に軽い気持ちでテニスをテーマにしたのではないか。さっきのウチの弟は、テニスは他のスポーツと比べればマイナーな競技だから、知名度はあってもルールや選手まで詳しい人間はほとんどいないと言っていた。
 ところが、想像以上にマンガの人気が出てしまい、自分にテニスの知識がないことがテニスに詳しい人間に露呈。ジャンプマンガの定番と言うか、必殺技の応酬でテニスの名を借りたバトルマンガ路線に進むものの、5試合あるうちの2試合は味方を負けさせないといけない展開、次々とライバル校を登場させなければならない関係でキャラの数は膨大になり(気のせいか関東大会と全国大会の面子がほとんど同じような)これ以上はキャラが考えられない袋小路。
 そして、最終的にたどり着いたのが「楽しければいいじゃん」という天衣無縫の極み。
 そう、楽しければいいのだ。テニスじゃなくてもバトルマンガとして楽しければいいのだ。
 人間技や生物として明らかにおかしい肉体の変化があっても楽しければいいのだ。
 神の子と称され、神に最も近い男と同じようなテニスをする相手を瞬殺しても楽しければいいのだ。

 9年という月日をかけて「テニスの王子様」が最終的にたどり着いた答えはそこにあったのだ。

 ただ、このマンガを描いてる作者が楽しそうだという気が起こらないのはなんとも不思議な話である。

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