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2008年8月14日 (木)

空の贈り物

 三国志のエピソードに、曹操が漢王朝の扱いを巡って対立した腹心の部下の荀彧に病気見舞いとして薬箱を届けるというものがある。ところが、この薬箱の中身は空で、それを見た荀彧は自ら命を絶ってしまった。
 理由は、曹操から贈り物が届いたのに礼を言わなければそれを理由に罰せられる。逆に、礼を言ったとしても、中身を入れ忘れていたのにどうして礼を言うのだと罰せられる。つまり、曹操は暗に「死ね」と言い、荀彧もそれを察したというわけである。
 なんとも物騒で恐ろしい贈り物が世の中にはあるものである(まぁ、俗説だけど)。

 しかし、本当に恐ろしいのは、空の贈り物を送られていることに気付かない人間たちを見るときである。

 もう何年も前になるが、「超機動放送アニゲマスター」という番組でエイベックスモードの特集をした回があった。当時のエイベックスモードは、「アニメは歌を売る手段」みたいなことを公言し、アニメファンの多くの反感を買っていた。
 その時、ゲストに来たプロデューサーに対して番組が振ったのは、頭文字Dなどのオリジナルタイトルでなく、サクラ大戦やワンピースなどの他のレコード会社から移って来たタイトルの話ばかりであった。そう、あの時の放送はエイベックスモードの宣伝をしてるように見せかけて、分かる人間が聞けば、延々と不利な発言ばかりを引き出すという恐ろしい内容だったのである。
 おそらく、この日の放送の真の意味に気付いていれば、エロゲーのアニメで食い繋ぐようなことにはならなかったのではないだろうか?

 そして、つい先日、某ラジオ番組にゲスト出演した女性声優。
 その番組では、通例としてゲストがコーナーに参加するのは、2回目の出演からとなっている。1回目の時はゲストの人となりや音楽(CDのプロモーションで来るゲストが多いため)について掘り下げるトークが中心になるからだ。
 ところが、何故かその女性声優は、1回目からコーナー参加となった。好意的に考えれば、それはその女性声優の売りを活かすための特別待遇と考えられるが、2003年のWWEにおいて、試合の作れないゴールドバーグに対して、試合巧者として定評のあるロックやジェリコ、HHHが抗争相手にされたのと同じ状況ではなかろうか?
 これだってゴールドバーグに対して、RAWの横綱クラスを次々と抗争相手にさせる特別待遇に見せかけて、実際はゴールドバーグのプロレス下手を隠してたわけである(その証拠にロックは試合終了後、「今日はロック様の最短敗戦時間記録を更新した」と皮肉っている)。
 つまり、「コーナーでも絡めないと、お前と時間を潰すことはできない」と公共の電波に垂れ流されていたも同然なのである。
 本人やファンはそれに気付いているのだろうか?(毎度お約束の妄想でしかないが)

 現在のWWEにおいて、会長の娘婿でもあるHHHに「あいつと試合をしたくない」と思われることは、WWEにおいてのキャリアの終焉を意味するとも言う。
 別にそのラジオのパーソナリティーが声優業界でHHHのような権力者というわけではないのだが、その女性声優の売りを考えると、「お前とは話し辛い」と思われている(かもしれない)のは致命的だと思うが。

 名前は完全に伏せてるけど、分かる人間には分かるんだろうねぇ…。
 最後に、ケンカを煽るつもりがないことだけは強調させて欲しい。

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2008年8月 1日 (金)

さらばネオジオCD

 今から、十数年前、ゲーム界では次世代ハード戦争というものがあった。
 結局、その時の戦争はDQとFFの最新作が勝利の鍵となりPSが勝利を収めた(余談だが、次の次世代ハード戦争でのPS2の勝因はDQやFFではなくDVD再生機能)。
 しかし、DQやFFの最新作がどれぐらい凄いかなんて実際に発売されるまでは、分からないわけで(そういう意味では、FF7の体験版は画期的だったのだろう)、次世代機の凄さを直接肌で感じ取ったのは、ゲームセンターのゲームがそのまま家庭用に移植されているということであった。

 今となってはネタぐらいでしか話題にならないが、パナソニックの3DOがその先鞭をきったといっても過言ではないだろう。当時、ストⅡシリーズの最新作であった「スーパーストリートファイターⅡX」が完全移植されていたからだ。ところが、3DOはその後が続かなかった。サムスピの海外版である「サムラーショーダウン」は発売されていたが、「ヴァンパイア」は確か発売予定になったまま、発売されず終いであった。

 当時の格ゲーブームにおいて、ストⅡのカプコンと双璧をなしていたのが餓狼伝説などを擁するSNKであった。
 そして、そのSNKは「KOF’94以降のゲームはネオジオとネオジオCD以外に供給しない」と宣言していたのである。つまり、ネオジオかネオジオCDがあれば、当時のゲーセンの格ゲーの半分はプレイできるというわけである。少なくとも当時の自分はそう考えた。
 だから、94年の冬ぐらいだったと思うが、ネオジオCDを買った(ソフト1本が3万円もするネオジオは論外である)。ちなみに、最初に買ったのは「真サムライスピリッツ」であった。
 サムスピがどのぐらい人気があったかは、「るろうに剣心」を読めば何となく分かるだろう。SNKの格闘ゲームを手軽に家庭でやるにはネオジオCDしか選択肢は存在しなかったのである。マリオがやりたくて任天堂のゲームを買うようなものだろう。問題は、マリオがやりたい人間とSNKの格ゲーがやりたい人間の数が違いすぎることであったが…。

 で、ドラクエとFFのPS参入で次世代機戦争に決着がついた後、衝撃的なニュースが飛び込んできた。SNKが背に腹は変えられないと、セガサターンにゲームを供給することを決めたのだった(逆にセガもネオジオにゲームを供給するという形で)。もっとも、移植されるのはゲーセンに登場してからかなりの時間が経ってからである。
 しかし、別の時間においてネオジオCD版は完敗してしまうのである。悪名高いロード時間である。
 ネオジオCDのロード時間はバカみたいに長すぎた。対戦でキャラを選ぶと1分ぐらいは平気で待たされた。しかし、セガサターン版のKOF’96ではそれが数秒だったのである。おそらく、自分が今まで見てきたゲームで読み込み時間が1番早く感じたのはサターン版のKOF’96だったと思う。

 ネオジオCDのゲームで最後に買ったのは「リアルバウト餓狼伝説スペシャル」だったと思う。キャラクターセレクト画面のクラウザーがやたらとデカいアレである。
 それ以降は、ドリームキャストがネオジオCDの代わりとなった。KOF’98の移植版、ドリームマッチ1999を本体と同時購入した。それ以降、KOF’99~2001、餓狼MOW、月華の剣士2などネオジオCDでなくDCで楽しむことができた。何よりDCにはカプコンの格闘ゲームも多く移植されていた。
 ところが、そのDCも生産停止、セガのハード事業からの撤退という末路を迎えることとなる。

 結局、PS2にすべてのゲームは集っていくこととなるのであった。
 「CAPCOMvsSNK2」、DC版も同時にリリースされていたが、このゲーム以降はPS2で買うようになった。先にDC版が出ていたKOFシリーズもPS2版を買い直した。
 
 そして、ついに先日ネオジオオンラインコレクションVo.12として「サムライスピリッツ 六番勝負」が発売された。我が家において、ネオジオCDでしかプレイできなかったサムスピシリーズもPS2で遊べるようになったのである。
 10年近く電源を入れてないとはいえ、これでネオジオCDの役目は完全に終わったのである。

 1つの時代の終わりというにはあまりにも小さすぎる終わりが、ひっそりと訪れていたのである。

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