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2010年9月 3日 (金)

真・エンドレスエイト考1

 以前にも触れた涼宮ハルヒシリーズ最大の問題作エンドレスエイト。
 あれから色々思うところがあって、あの記事で思い違いをしていたことがあったので書いておく。

 記事の最後の方で古泉に関して触れてるあたりである。
 結論から言えば、古泉はミスリードのキョンを騙しているわけではない。しいて言えば、読者に対してミスリードを行っているのである。

 著作権に関わるかもしれないが、多くの人間が「ハルヒは宿題がしたかった」と誤認する根拠となった古泉の解説を抜粋してみよう。

 「涼宮さんは文武とも優秀なかたです。それは幼い頃からそうだったでしょう。ですから彼女は夏休みの宿題などが負担だとはまったく思わなかったのですよ。ましてや、友人とともに分担作業でするものでもなかったのです。涼宮さんはそんなことをするまでもなく、一人で簡単に片付けられる能力があるわけですから」(「涼宮ハルヒの暴走」P83より)

 2度3度読んでみて何か気付くことはないだろうか? そう、これは「涼宮ハルヒにとって、夏休みの宿題がどういうものであるか」を解説したものであって、エンドレスエイト事件を引き起こしたハルヒの夏休みのやり残しが何かを解説しているわけではないのである。ちなみに、次の行は「古泉の解説を聞きながら、」と続くが、解説とだけ書いてあるだけで何の解説かは具体的に書いてない。もし、これが「ハルヒの夏休みの心残りが宿題である」というのであれば「だから、涼宮さんは宿題を友人と分担作業でやりたかったのでしょう」という台詞や「古泉の今回の事件に関する解説を聞きながら」という文章が入ってないとおかしいのである。
 別に作者が不親切ではなく、確信犯的に叙述トリックを仕掛けている。
 実は、作者は別のエピソードで、エンドレスエイトと同じ構図の叙述トリックを仕掛けて丁寧に解説をしているのである。
 それについては次の記事で。

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